sex and lucia 邦題:セックスアンドルシア


Directed by: Julio Medem
Produced by: Fernando Bovaria and Enriquw Lopez Lavigne
Original Music by: Alberto Iglesias

Staring
Paz Vega as Lucia
Tristan Ulloa
Daniel Freire
Javier Camara
Silvia Llanos
Diana Suare
s


スペインのマドリッドと、とある地中海の島を舞台にしたお話です。

一番最初のとても不思議なセックスシーンを皮切りにして、
とても不思議なとてもミステリアスでエロティックな映画です。

主人公ルチアはマドリッドのレストランで働くウェイトレスです。
とても奔放でとても繊細でとても強いそんな女性。
そんな彼女が長く一緒に暮らしていた作家のボーイフレンドを突然彼女は失います。
彼女は、彼が行きたがっていた地中海の島にひとりで行き、
そこで孤独を噛み締めながら、今までの彼との生活を反芻します。

出会ってから、彼を失うまで。

その中に、ルチアの視点だけではなく彼女の知らない彼の視点が描かれ始めます。
彼女の知らなかった真実、彼の書いていた小説とその中身が
どう彼らの現実の生活に影響していたのか。
彼をなぜ失わねばならなかったのか、ということを。

その裏の影を彼女は、本当に明るい太陽の下で知っていきます。
今まで光に面していて、後ろを振り返ったことがなく、知ることすらなかった
そんな自分たちの関係の陰になっていた部分。
何が彼の過去にあり、何が彼に起こり、何が自分たちを変えていってしまったのか。

この映画ですごいなぁ、と思うのは、光と影の対比、というのでしょうか。
スペイン、というその情熱的な国だからなのか、
よく言われるように、情熱には影があり、その対比が特徴的です。
それを地で行っているような気がします。
光の当たっている後ろには影ができる。振り返るとそこには必ず影があり、
そして影には何かそれが隠された事実を含有する重さと暗さがある。
それをこの映画は心地よいテンポとルチアの持つ明るさと強さで、
ネガティブではなく力強いものに変えているように思います。
知らなければならないと言う痛みと、その痛みに真っ向から向き合うルチア。
ルチアを取り巻く人々と彼らの痛み、苦しみその影。

…とこれだけ書くととても暗くて重い話のようですが(笑)
その情熱さと奔放さが、ルチアの回想にとてもエロティックに描かれます。
彼女の関係の「光」の部分。彼らの性生活(と書くと身も蓋もないな)が、
いかに開放的でいかに幸せで以下に満たされていたか。
…自分がストリップを彼の前でして見せた後、
彼にもストリップをさせてしまうところとか(笑)
セックスの間に撮ったポロライドを、カフェでカードゲームのように、
「さぁ、これはどうだ?こっちの方が恥ずかしいでしょ?どうだどうだ?」
とお互いに見せ合っているところとか(笑)
セックスがいわゆるタブーとしてではなく、幸せやコミュニケーションの象徴、
として描かれているところ。が好きですね。
その奔放さが、そのエロティックなところを「恥ずかしい」ではないものにしている感じ。
…恋人にストリップ…ってさせてみたいかも。とか思います(笑)

ただ幸せなカップルなだけだったルチアが、
自分たちの影に隠れていた暗闇の事実を知って、それを受け入れていく。
オトコを受け入れるのと同じように。


     


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