Bride(and) Prejudice


Directed by: Gurnder Chadha
Produced by: Deepak Nayar and Gurnder Chadha
Musics by: Anu Malik
Choreography by: Saroj Khan
Pathe Pictures, UK Film Council, KINTOP Pictures, and Bend It Films presents, 2004

Starring

Aishwarya Rai as Lalita Bakshi


Bollywood 旋風第2弾です。ボリウッド「風味」というだけで、根っからのBollywoodではありませんが。
かの有名なPride and Prejudiceのパロディのさらにボリウッドパロディ+現代版です。
ミス・ユニバースのアイシュワリャ・ライがヒロイン役、ラリータ・バクシーにキャスティングされています。
インドとアメリカ、イギリスという3つの国を舞台にし、それぞれの文化的違いからすれ違い、
誤解をなかなか解けずにいる男女のラブコメディです。

ラリータは伝統的なインドの母親を持つ4人姉妹の次女です。
母親は、年頃の娘に良い婿をと奔走しています。
長女のジャヤがインド系イギリス人の男性と恋におちると「これこそ良い機会!」とばかりに
母親が一生懸命に応援します。
その辺りが何処となくお見合いをさせるわけではない母親の現代的な部分があいまって面白いですね。
ボリウッドは基本的にとてもカラフルなのですが、この映画もそれに外れずカラフルです。
インドでのシーンは、かわいらしいパンジャビードレスや、結婚式のサリー。
ダンスもパンジャーブ地方のものからヒンドゥのものまで。

ラリータに絡むことになる2人の男性の違いは、かたやステレオタイプでしかものを知らない、
現代の文明の機器なしにはなにもできない、不器用なビジネスマン William Darcyと、
かたや自分から飛び込んでいこうとする正直者ではあるけれども、
責任を負うことがきらいな猪突猛進な遊び人Johnny Wickham、というところでしょうか。
Mr. Darcyはそのステレオタイプ化してしまう考え方ゆえに、
彼の親友の恋路すら邪魔してしまうことになってしまうのですが…。
それを知ったラリータは、かんかんになってしまいます。
「あなたが私の姉の人生をめちゃくちゃにしたのね。
最初、あなたは傲慢で、無礼者で、って思っていた。
でもここ数日で、私の第1印象は間違っていたのかもしれない、と思い直し始めていたの。
けれど、間違っていなかったわ。あなたは私が知っている中でも本当にひどい人。
この瞬間が、私とあなたが顔を見合わせる最後よ。」
と言い捨てて、複雑な気持ちを抱えたまま去っていくラリータ。

どんなに文化的な違いがあろうと、どんなに伝統的な家族に育とうと、
人の気持ち、というのはその人個人のもので
それはそこにステレオタイプを入り込ませてはいけないのだなあ…と、思いました。
そして。そこに行って、経験して身体で自分のものにしない限り「知る」ことはできないのだと思うのです。
人のことも、国のことも、文化のことも。

この映画は「Bend it like Beckham! (邦題:ベッカムになりたい!)」という
伝統的なインド系の家庭に育った女の子が、女子サッカー選手になりたいという夢をかなえるという映画、
あの映画を創ったチャダー監督によるものです。
ですがここでは、より「インド」な色が(もちろん、バクシー家はインドに住んでいますから!)より濃く出ていて、
より色とりどり、ボリウッド風味に仕上がっています。
インドでの市場でのミュージカルシーンは、もう本当に明るくって最高に楽しめます。
ボリウッドボリウッドのミュージカルシーンは残念ながらカットされてしまっていますが
(DVDにはついてきますよ〜)あちこちに出てくる音楽+ダンスシーンは本当に見ごたえたっぷり。

とにかくカラフル。とにかく彼らの恋路にじれったくなり、とにかくダンスシーンは迫力。
最後に。…ボリウッド「風味」なだけあって、さすがに長さもボリウッド並み。
2時間35分。でもこれをとにかくあっと言う間のように感じてしまうところ、
さすがです!


     


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