La Primera Cancion


初めて聞いたのは、本当はEstoy Aqui
なんだけれど、きちんと聞いたのは、Antorogiaだった。

Para Amarte neseccito una rezon…

と始まる彼女の声に、否応なく引き込まれて言ったのを今でも覚えている。
憂いを含んだような彼女の声と、アコギの音がマッチしていて新鮮だった。
あまり今まで聞いたことのないような音だなぁ、と。
いわゆるポップスとかと違って、どこか自分の色を持った音だと。
イントロを聞いて、ん?と思い、歌いだしを聞いて、んん??と思い。
いや、今まで聞いてきていた音とは違い、何と言うのかな。
憂いを含んだ、どこか深いようなそんな声。

独特の声を持っている、と思った。
歌い上げるような、突き抜けるようなそんな声じゃないけれど、
彼女の自分自身の良い声を持っているなぁ…と。
そして、それがラテンのなのか、アラブなのか分からないけれども
雰囲気もいわゆるアメリカやヨーロッパの中途半端な新人アーティストとも違う、
まだまだ荒削りで、独特で、まだまだ手探りで。そんな感じがした。
ただ、彼女のスタイルは、あったけど。

このアントロヒアはどっちかと言うと(言わなくても)バラード系の曲。
ゆったりとしたスローなギターのカッティングが時折かすれ、
そこに陰のある彼女の声が重なると、えもいわれぬ雰囲気がかもし出されるのです。
すっごくこういうところが個性的なのです。
そのころはコロンビア始め、南米ではすごく人気があった彼女。
とはいえ、まだ「英語圏」の市場に売り出していないこともあり、目いっぱいラテン。

「あなたのくれるお菓子のようなキスのせいで 太ってしまった」とか、
「足のセメントをはがして逃げなくちゃ」
とか。

こういう表現がなんとなくいいなあ、という感じだったのです。
スペイン語、という言葉の持つどこかかわいらしい雰囲気のせいもあって
とてもアナログな感じに仕上がっている気がするんだけれどな。
サビの部分がちょこっと早口になるんです。
いきなりテンポが変わるのに、それでも流れが変わらない。
このスペイン語という強い武器のなせる業なんだろうかと思います。
言葉の流れ方がすごく違うの。
どこか、ふわふわと浮いているような感じがあって、不思議な少女って感じでした。

それからこの陰のある歌い方をするこの「少女」が好きになったんです。


    


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