幼いイエスの

聖テレーズ自叙伝

その三つの原稿

著者: テレーズ・マルタン(幼いイエスの聖テレーズ)
訳者: 東京女子跣足カルメル会
改訳者: 伊従 信子
出版: ドン・ボスコ社
ISBN:4-8826-196-5C0016


「現代の信徒の模範」といわれる聖女幼いイエスのテレーズの自叙伝です。
この前は「ある霊魂の物語」というタイトルで出版されていた、ここで言う原稿Aが主流でした。
ですがそれに手を加え、姉、メール・アニエスによって加筆されていた部分を、
写真版によって聖女の原文を写し直し、より正確な形で、また、
メール・マリー・ド・ゴンザグによる年代修正も直されて、より聖女の述べることが明確にされて出版されました。
そして、メール・アニエスに当てた原稿A、みこころのマリーに当てた原稿B、
メール・マリー・ド・ゴンザグに当てた原稿C、この3つが並べられ、ひとつの本に納められています。

幼いイエスの聖テレーズのこの自叙伝は、聖女が「苦しまなかった」という説を強く否定します。
幼いころは母の死、姉のカルメル会入会、小心の病、カルメル会への長上の入会拒否。
カルメル会入会後は、父の入院と死、修練長補佐という重責、信仰の試練、肺結核による衰弱…
真っ暗で何も見えないこともあった、という、信じられないような告白も見られる。

それにもまして、この聖女の、主、キリストに対するまったき信頼。
苦行をしているわけではなく、ただ微笑みの仮面をつけ、人から見ればにこやかに笑っている。
そんな印象ばかりで、何かすごいことをしているとは殆どの人が気付かない。
それでも、ただ毎日を送るのではなく「祈りの中で」生きたことを見抜いたのは
幼いころから聖女と共にいた姉妹たちでした。
その彼女たちによって懇願され、書かれたこの「ある霊魂の物語」は、
私たちにこの時代にあってもなお、神と共に歩む小さな道を示してくれます。

    


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