私はいのちに入ります
-リジュの聖テレジア最後の会話ー


編集:リジュのカルメル修道院
訳者:伊庭 昭子
出版社:聖母の騎士社
ISBN:4-88216-194-X


リジューの聖テレーズ、幼いイエスの聖テレーズの病床の会話を、
姉である、イエスのアニェスが書き取ったものがほとんどです。
姉たちは、この一番小さい妹の聖性を見抜き、
彼女が話すことで疲れることを知りながらも最後の一言まで
聞き逃すまいと、メモをし続けました。
その努力のおかげで今私たちはこうして、
病床の彼女が遺してくれた数々の言葉に出会えるのです。

最後の最後の瞬間まで信仰の闇に苦しめられていたテレーズは
それでも「信じる」ことをやめず、
その教えるところの通り、天上を見つめ、
黒雲の向こうに太陽があることを信じ、
いつか姿を現す日を待ち続けていました。

その会話の中から現れてくるテレーズは「偉大な」聖女の姿と共に
苦しみを一生懸命に耐える24歳の女性の姿でもあります。
お茶目振りを発揮していたり、ちらりと不満を漏らして
慌てて訂正したり。

そんなテレーズの姿は、私にとって
一番「人」のペルソナを持つイエスのもっとも私たちに近い姿
(と私が思っている)ゲツセマネで苦しむイエスの姿を思い起こさせます。
神が与える苦しみが一杯に満ちた杯を
唇にあてがわれたテレーズの最後の日々、
そして最期のフィアットが
心に響いてくるのではないでしょうか。


     


女の子お絵かき掲示板ナスカiPhone修理