ふとふり仰いだ あなたの顔
あなたがはにかむように背けた その瞳
微笑を含んだまま 慌てたように
時折無邪気な子どものように 通り過ぎる風景を眺める瞳
その風景よりも 思わずその無垢な光のオニキスに惹かれてしまう
何も言わず 何も語らず
ただじっと周りを映している そのオニキスの輝きに
知らず知らずの内に 惹かれてしまう
その奥には何が一体 あるのだろうか
一体何が 隠れているのだろうかと…
何を 考えているのだろうかと…
知りたくなる
すべてを 知りたくなる
その瞳の色は いったい何色なのだろうかと…
その瞳が私を映して 微笑みを浮かべた時
そこに映るものは 一体何なのだろうか…
ふと空気が 変わる
ふと何かの色が 加わる
一体 それは何なのだろうか…
知りたいから見つめる 一生懸命に見つめる
「いつもそうやって見るね。俺を催眠術にでもかけようとしているの？」
そう言うかのようにふと笑う笑顔に また色が加わる
そしてまた その瞳に私を映して微笑む
一体 どれだけの色をあなたは持っているのだろうか
そう不思議に思って また見つめる
見つめ返される そしてまた見つめる
つややかなチューリップの花が 光を受けて色を変える
宝石のように きらきらとつややかに光る花
そんな花のように その瞳は光を受けて色を変える
まるで 宝石のような花
数ある花の中でも その花びらはつややかで美しい
その花のように まるで宝石に光が当たるように
色を変える その瞳の奥には
一体何が あるのだろうか
催眠術にかけられているのは 私のほうです
初めて見る たくさんの光の洪水
知らなかった 色の突然のflow
驚きに目を見張り ひとつたりとも見逃すまいと目を凝らしている私
こんなにたくさんの色を こんなにたくさんの光を
どこからどうやってあなたは 手に入れたのだろう
幼い頃 初めてもらった花は
チューリップだった
その想い出に似ている 無邪気な光
初めて知った たくさんの色を持つ花も
チューリップだった
その想い出に似ている 色変わり
その瞳の奥で 何を考えているのだろう
それが知りたくて じっと見つめる
一瞬だけ 答えが閃いた
そのオニキスの輝きが 一瞬だけ
そこに映る私の瞳に 重なった
Eye believe...
真っ赤なチューリップ
花言葉は
「美しい 瞳」
15/11/01
