えっと、ストーリーの設定については、おいおいお楽しみに、ということです。
これは、私が高3の春、大学生になる春にESSでやった舞台のお話です。
私がやったのはもちろん「リリアン・トロイ」という女性。
ということでこのお話は、私が演じる時に作ったリリアンの役設定を
そのまま「小説風に」アレンジしたものです。
ですので、本編とは「関係はあるけれど」、すべてのリリアンが
このように演じられているわけではないということを念頭に置いて読んでください。
ちょっとだけ舞台設定を、お話しておきましょう。
舞台は1980年代前半のアメリカ、NY。
本編「くたばれハムレット」の主役は、リリアンがマネージメントをしている俳優、
アンドリュー・ラリー。
目下、主演中の「LA医学界」の放送が打ち切りになりいらいら中。
彼のガールフレンドはディアドリ・マクディヴィー。夢見がちでいつも気絶しそうな女性。
そして、ジョン・バリモア。
ある日、セントラル・パークで行われるシェイクスピア劇に、アンドリューが抜擢。
「ハムレット」のそれこそ「ハムレット」をすることになってしまいます。
リリアンにとってはまたとない、アンドリューを「俳優として」売り出す好機。
話に飛びつき、アンドリューを説得してなんとか役を承諾させます。
同時期にアンドリューは、あるアパートに引っ越すことに。
そこが偶然、昔「ハムレット」の役者としても、そして俳優としても有名であった、
ジョン・バリモアの住まいでした。
そこを紹介した不動産業者のフェリシア・ダンティンがそこで「私は交霊術ができる」
と言い出し、バリモアを呼び出そうという話に。
ところが、気乗りしないアンドリューの
「ハムレットなんてくたばっちまえ!」
というヒトコトですべてがおじゃんに…なるかに見えるのですが…。
さあ、この先はどうなるのかは、読んでのお楽しみ、ということで。